平成23年の厚生労働省の調査では、日本人の約8割(77.3%)が歯周病に罹患していると報告をしています。また、歯周病は気付かぬうちに進行してしまい、気付いたときには抜歯に至ってしまうケースも多く見受けられます。歯周病を予防・治療するためには正しい知識と診断が必要となりますので、以下のチェックで気になる方は受診されることをお勧めいたします。

歯周病セルフチェック

  1. 歯磨きのときに出血する。
  2. 歯茎が腫れることがある。
  3. グラグラ動いている歯がある。
  4. 歯茎の色が赤みが強い、または黒っぽい。
  5. 歯が以前より長くなってきた。
  6. 口臭を指摘された。
  7. 口で呼吸をしていることが多い。
  8. タバコを吸う。
  9. 糖尿病にかかっている。
  10. 歯並びが悪い。

1~5までで2つ以上、1~5までで1つ+6~10で2つ以上ある方は歯周病の可能性がありますので歯科医院での検診をお勧めします。

歯周病の進行と症状

正常な歯周組織

正常な状態の歯肉は歯周ポケットも1~2mm程度で、歯石の沈着も無く歯槽骨の状態も問題ありません。

歯周病初期

歯周病初期の軽度歯肉炎の状態です。

歯を支える歯槽骨には異常なく、歯冠及び歯根部に歯垢や歯石の沈着を認めることから、歯肉が炎症で赤くなってきます。

歯周病中期

歯周ポケットは3~5mmで歯肉の腫れや出血を認めます。積極的な歯根部への歯石除去が必要になってくる場合があります。

歯周病後期

歯周ポケットも6mm以上となり、歯を支える歯槽骨も吸収して歯の動揺も認められるようになります。治療には積極的な歯根部への歯石除去の他、歯周外科手術も必要になる場合があります。

歯周病末期

歯槽骨や歯肉の大きな退縮を認め、歯の動揺が強く咬むと痛みが出ます。治療には、抜歯が必要となる場合があります。